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食べられない不安を乗り越える!裏側矯正中のおすすめ食事と注意点

「矯正を始めたら、食事がうまくできなくてストレス…」
「装置が当たって痛いし、何を食べればいいのか分からない…」

裏側矯正を始めたばかりの方の中には、そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

特に歯列矯正装置をつけた最初の1週間から10日ほどは、痛みや違和感で思うように食事ができず、不安になってしまう方も少なくありません。食べることは、私たちにとって楽しみであり、エネルギーの源。だからこそ、「食べられない」という状態は、心にも体にもストレスがかかりやすいものです。

私たちセレーノ矯正歯科でも、「このままちゃんと食べられるようになるのか心配です…」という声を聞くことがあります。でもご安心ください。ほとんどの方が、適切な食事の工夫をしながら、しっかりと矯正に慣れていき、自然と食事を楽しめるようになっています

この記事では、裏側矯正中に「食べられない」と感じたときにどう乗り越えるか、そして痛みや違和感がある時期におすすめの食事、避けたい食材、ちょっとした生活のコツまで、丁寧にお伝えしていきます。

「今はちょっとつらいけれど、きっと乗り越えられる」

そう思えるような、具体的でやさしいヒントをたくさん詰め込みましたので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

なぜ裏側矯正中は食べにくくなるのか?

なぜ裏側矯正中は食べにくくなるのか?

裏側矯正(舌側矯正)は、装置が歯の内側(舌側)につくため、見た目には目立たないのが大きなメリットです。でもその反面、「食べづらさ」や「話しにくさ」を感じる方が中にはおられるのも事実です。

特に、矯正を始めたばかりの頃は、普段は意識していなかった舌の動きが制限されることで、食事にも影響が出やすくなります。

裏側(舌側)に装置があることで起こる違和感

裏側矯正では、歯の内側にワイヤーやブラケット(小さな金具)が装着されます。そのため、最初のうちは、舌が常に金属に触れる状態が続き、話すときも、飲み込むときも、今までとは違う感覚に戸惑う方がほとんどでしょう。

舌を自由に動かしにくいため、食べ物を口の中でうまく転がせなかったり、飲み込みにくくなったりするのですね。

痛み・口内炎・しゃべりにくさの原因に

装置が舌に当たりやすいため、はじめのうちは意識的にドクターの指導を守らないと舌の裏側に口内炎ができてしまうことがあるので注意が必要です。舌が正しい位置にあれば、問題ないのですが、長年の舌の癖や、無意識に動かしてしまう顎の動きを最初はどうしても制御しきれません。さらに、矯正によって歯が動き始めると、噛んだときの痛みも感じやすくなるケースもあります。

また、話すときに舌の動きが制限されるため、「サ行」「タ行」「ラ行」などが言いにくくなる方もいます。これが食事中の飲み込みづらさにもつながってしまうのです。

食べ物が詰まりやすく、噛む動作に影響する

裏側の装置には食べ物が詰まりやすく、特にお米や葉物野菜、繊維質の食材は装置に絡みやすい傾向があります。これにより、しっかり噛みたくても思うように咀嚼できず、自然と柔らかい物ばかりを選びがちになるかもしれません。

また、「食べることに集中しすぎて疲れる」「食後のケアが面倒」と感じることで、食事が億劫になることもあります。

こうした、裏側矯正による「食べにくさ」は多かれ少なかれほとんどの方が経験するものです。しかし、少しずつ装置に慣れ、舌の位置を意識したり、トレーニングをすることで、1-2週間で慣れてしまいます。また、のちほど紹介する食べ方や食材選びを工夫していくことで、自然と解消されていくので、ご安心ください。

裏側矯正中、痛みが強い場合のおすすめの食事

食事のとき痛みが強い場合のおすすめの食事

裏側矯正を始めたばかりの頃や、装置を調整した直後は、多くの方が歯に力がかかって「噛むのがつらい」「装置が当たって痛い」と感じやすくなります。特に、最初の1週間から10日間は、食事そのものがストレスに感じられる方も多いのではないでしょうか。

でも、ご安心ください。食事へのほんの少しの工夫で、この時期を無理なく乗り越えることができます。

裏側矯正スタートから1週間〜10日間の乗り越え方

歯や舌に痛みがあるときは、無理に噛まずに済むような「やわらかい」「飲み込みやすい」食材を選ぶのがポイントです。温かすぎたり、冷たすぎたりするものは刺激になることがあるため、常温〜ぬるめの温度で食べるように心がけてください。

「食べるのが面倒」「何を食べたらいいかわからない」という方のために、実際に多くの患者さんが取り入れている食べやすいメニューをご紹介しますね。

裏側矯正中に食べやすい食材・メニュー例

  • おかゆ・雑炊
     噛まずに食べられ、胃にも優しい。味付けを変えることで飽きずに続けられます。
  • 豆腐・湯豆腐
     たんぱく質がしっかり摂れて、舌に当たってもしみないやさしい食感。
  • スープ類(ポタージュ・味噌汁・コンソメスープ)
     具は細かくするか、ペースト状にして。野菜も摂れて栄養面でも◎。
  • ヨーグルト・プリン・ゼリー
     冷たさが痛みを和らげる効果も。甘さ控えめで胃に負担のないものがおすすめ。
  • 茶碗蒸し・卵豆腐
     やわらかくて口当たりなめらか。栄養も摂りやすい万能食です。
  • バナナ・熟したアボカド
     そのままでも食べやすく、口内に刺激が少ない果物類。

この時期は、栄養バランスより「食べられること」が優先。無理をせず、食べやすいものから少しずつ摂取していきましょう。

裏側矯正スタート時のNG食品(避けた方がいい食べ物)

裏側矯正中、とくに痛みが強い時期は以下のような食品は避けた方が無難です。

  • 硬いもの(せんべい、フランスパン、生野菜など)
     噛む力が必要なため、痛みが強まったり、装置が外れる原因になります。
  • 粘着性の強い食材(もち、風船ガム、ハイチュウなど)
     装置に絡まりやすく、清掃もしにくいので、痛みのある時期は控えましょう。
  • 繊維質の強いもの(ごぼう、セロリ、きのこ類など)
     咀嚼が難しく、飲み込みにくいものは装置に詰まりやすくなります。
  • 辛い・熱すぎる・冷たすぎるもの
     刺激が強すぎて、傷ついた粘膜や口内炎にしみることがあります。

最初の数日は、正直「食べるのがつらい」と感じることもあるかもしれません。でも、他の矯正方法にしてもそうですが、少しずつ慣れていくものです。無理をせず、食べられるものを中心に選びながら、「自分のペースで進めていく」ことが一番大切です。

少し慣れてきたら…「噛み応え」と「栄養」のバランスを

オムレツを食べる女性

裏側矯正を始めて1週間もすれば、少しずつ装置にも慣れてきて「そろそろ普通の食事が恋しい…」と感じる頃かもしれません。痛みが和らいできたタイミングでは、「食べやすさ」だけでなく「栄養バランス」や「噛み応え」を意識した食事に切り替えていきましょう。

とはいえ、硬いものに戻すのではなく、柔らかさは保ちつつ、適度に噛む動作を促す食材を選ぶのがポイントです。

柔らかいけど噛み応えもある食事への切り替え

徐々に取り入れたいのが、以下のような「やわらかさ」と「咀嚼の練習」両方を兼ね備えたメニューです。

  • ハンバーグやつくね(豆腐入りなど)
     口当たりはやわらかく、それでいて噛む感覚を取り戻せます。
  • 白身魚や鶏むね肉の蒸し料理
     火を通すとホロホロに崩れ、無理なく栄養補給できます。
  • 根菜の煮物(にんじん・かぼちゃ・大根など)
     やわらかく煮込めば、口の中でほろっと崩れます。
  • オムレツやスクランブルエッグ
     たんぱく質が豊富で、口当たりもなめらか。栄養バランスを整えやすい一品です。
  • リゾット・ドリアなどの変化系ごはん
     おかゆからのステップアップとして、少し噛み応えのある米料理へ移行しやすいメニューです。

こういったメニューを取り入れることで、「噛む」動作を取り戻しながら、舌や顎の筋肉を無理なく使えるようになります。

ビタミンやタンパク質をしっかり補う工夫

矯正中は、装置による違和感で食が細くなったり、食事が偏りがちになります。意識して摂りたいのが、以下の栄養素です。

  • タンパク質
    筋肉や粘膜の修復に必要不可欠。卵、魚、鶏肉、大豆製品を中心に摂ると◎
  • ビタミンB群
    粘膜の健康維持や疲労回復に。レバー、緑黄色野菜などに多く含まれます
  • ビタミンC
    免疫力アップ、口内炎予防に。ブロッコリー、いちご、パプリカなどを活用しましょう
  • 亜鉛
    傷の治りを助け、味覚もサポート。牡蠣、牛肉、ナッツなどから摂取できます

「噛みにくいから」と炭水化物ばかりの生活になってしまうと、体調を崩しやすくなるため注意が必要です。

調理の工夫(小さく切る・煮込む・冷ます)

矯正中の食事では「調理法のひと工夫」がとても大切になります。

  • 小さく切る
    あらかじめひと口サイズにしておけば、噛む動作が楽になりますし、前歯に強い力がかかるのを避けられます。
  • よく煮込む・蒸す
    柔らかく調理することで、硬い食材でも違和感なく食べられるようになります。圧力鍋や炊飯器を活用すると便利です。
  • 少し冷ます
    熱すぎる食事は、装置が当たった粘膜にしみることがあります。常温〜ぬるめに冷ますと、口の中への刺激が軽減されます。

この「少し慣れてきた時期」は、食べる楽しさを取り戻すと同時に、体調や筋肉のバランスを整える大切なステップです。装置に負担をかけず、噛みごたえと栄養をうまく両立できる食事で、快適な矯正ライフを進めていきましょう。

食事中のストレスを減らすコツ

食事中のストレスを減らすコツ

裏側矯正を始めたばかりの頃は、食事のたびに「装置が痛い」「食べ物が詰まる」「口の中が不快」など、さまざまなストレスを感じやすくなるかもしれません。こうした負担を少しでも和らげるためには、食事の前後のケアとメンタル面での意識づけが大切だと考えています。

食事前のケア:ちょっとした工夫が快適さにつながる

まず、食事前にできるケアとしておすすめなのが、矯正用ワックスの活用です。ワイヤーやブラケットが舌や粘膜に当たる場所に、ワックスをあらかじめ貼っておくことで、食事中の摩擦や痛みをかなり軽減できます。

また、装置による痛みが強いタイミングでは、市販の痛み止めを活用するのも一つの方法です。ただし、歯の動きに影響を与えることがあるため、あくまで一時的な対処となります。

食後のケア:清潔な口腔環境がストレスを減らす

食事のあとは、食べ物のカスが装置や歯の間に残りやすく、口の中が気持ち悪いと感じやすくなります。そのため、食後の歯磨きやうがいは、できるだけ丁寧に行うことが大切です。

特に外出先では、携帯用の歯ブラシやミニマウスウォッシュを持ち歩くと便利。うがいだけでもスッキリするので、「出先でどうしても磨けない…」という時の強い味方になります。

矯正中は、装置に汚れが溜まると虫歯や口臭の原因にもなりやすいので、「食べたらすぐケア」の習慣を持つことで、気持ちよく過ごせます。

「慣れ」のタイミングとメンタル面の工夫

どんなに丁寧にケアしていても、「装置が気になる」「思うように食べられない」という時期はどうしても訪れます。でもご安心ください、ほとんどの方が1~2週間ほどで装置に慣れてきます。「最初はツラかったけど、いつの間にか気にならなくなった」という声もとても多いんです。

とはいえ、どうしても落ち込んでしまうこともあるかもしれません。そんな時は、「今は未来の自分への投資期間」と割り切るのも一つの方法です。食事の内容を工夫して、「これなら楽しく食べられる!」というレシピをいくつか見つけておくと、気持ちも少し前向きになりますよ。

装置に慣れるまでの間は、どうしてもストレスを感じるもの。でも、少しの工夫と前向きな気持ちで、ぐっと快適さが変わってきます。「今だけ」と思って、焦らず、気負わず、無理のないペースで乗り越えていきましょう。

裏側矯正中の食事に関するよくある質問

裏側矯正中の食事に関するよくある質問

裏側矯正中の食事について、患者さんからよく寄せられる疑問にお答えします。特に初期段階では不安や戸惑いも多いものです。ここで少しでも安心していただけたらと思います。

Q:どれくらいで普通に食べられるようになりますか?

A:早い方で1週間、ゆっくりの方でも2週間で慣れてくる方が多いです。

最初の数日は「噛むのも怖い」「装置に当たって痛い」と感じることがあるかもしれませんが、時間とともに装置にも口の中の感覚にも慣れてきます。無理に噛まず、柔らかい食事から始めて徐々に慣らしていくことで、自然と日常の食事に戻っていけますよ。

また、結果がより良いクリニックは矯正歯科医や歯科衛生士が矯正治療中のMFTをはじめとしたトレーニングを指導してくれるはずです。正しい舌の位置にする癖をつけるだけで変わりますので、適切に行ってください。

Q:外食やお弁当のとき、どうすればいいですか?

A:柔らかいものを選ぶ・小さく切る・食後のうがいで快適に過ごせます。

外食やお弁当の機会でも、選び方を少し工夫することで安心して食事ができます。たとえば、煮込み系のハンバーグや親子丼、うどん、オムライスなどは比較的食べやすいメニューです。揚げ物、スジの多いお肉などは避けるのがおすすめです。硬いパンなどは装置を破損しますので避けて下さい。

また、携帯用のマウスウォッシュや歯ブラシを持ち歩いておくと、外出先でも清潔を保てて安心です。

Q:痛みが強いときは何を食べればいいですか?

A:冷たくてやわらかいものが◎!刺激の少ないメニューを選びましょう。

痛みが強い時期は、「とにかくやわらかくて噛まずに済むもの」を選ぶことがポイント。たとえば、

  • 冷たい豆腐やヨーグルト
  • おかゆや温めたポタージュ
  • 卵スープや茶碗蒸し

など、口に入れたときに刺激が少なく、咀嚼をあまり必要としないものがおすすめです。反対に、熱い料理、辛いもの、酸味の強いものは痛みを悪化させることがあるので、避けるようにしましょう。

矯正治療は一時的に不便を感じることもありますが、こうした工夫でぐっと楽になります。

まとめ|無理しない食事で、矯正治療をスムーズに

無理しない食事で、矯正治療をスムーズに

裏側矯正中に「食べづらい」と感じるのは、決してあなただけではありません。特に治療開始から最初の1週間〜10日ほどは、痛みや違和感が強く、普段通りに食事を楽しむのが難しく感じることもあるでしょう。

でも大丈夫。それは一時的なものです。矯正歯科医の指導に従い、トレーニングを怠らないことと、やわらかい食材を選んだり、ワックスや痛み止めを活用したり、少しの工夫ですんなり乗り越えることができると思います。

また、「噛めないから…」と食事をおろそかにせず、ビタミンやタンパク質を意識してしっかり栄養を摂ることも大切ですので心がけてくださいね。身体の回復を助け、矯正治療にも良い影響を与えてくれます。

焦らなくて大丈夫です。歯並びも、食生活も、じっくり整えていくもの。小さな工夫を積み重ねて、無理なく快適な矯正ライフを送りましょう!

執筆・編集:竹田 彰

大宮の裏側矯正専門セレーノ矯正歯科の院長、竹田です。25年以上にわたって裏側矯正を専門に治療してきました。歯並びを整えることはもちろんですが、それ以上に、顔全体のバランスを美しく保ちながら、自然な笑顔を引き出すことを信念にしています。

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大宮の裏側矯正専門セレーノ矯正歯科は、口ごぼ、出っ歯、すきっ歯など歯並びでお悩みの方のための目立たない歯列矯正を行っています。歯並びや噛み合わせだけではなく、健康的で美しい笑顔を目指しています。すべての調整はキャリア25年以上の院長が担当しますので、ご安心ください。歯を見せて思い切り笑顔になれる人生を選択しませんか?