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歯列矯正中のたばこは危険?知らないと後悔する5つのリスク

「矯正するならたばこはやめるべき?」
「歯の治療には悪そうな気はするけど」

喫煙習慣がある中で歯列矯正を検討するとき、多くの方がこうした葛藤を抱えています。きれいな歯並びを手に入れたい気持ちと、たばこをやめられない間で揺れ動くのは、あなただけではないでしょう。

私は埼玉県で裏側矯正を専門とするキャリア25年以上の矯正歯科医です。この記事では、たばこが治療に与える具体的なリスクから、加熱式たばこや電子たばこならいいのか、そして禁煙が難しい方への現実的な対処法まで詳しく解説します。

一方的に禁煙を押し付けるのではなく、正しい知識を持った上であなた自身が判断できるようサポートしたい、そんなお手伝いできれば幸いです。

歯列矯正中にたばこを吸うとどうなる?5つのリスク

歯列矯正中にたばこを吸うリスク

結論からお伝えすると、歯列矯正中のたばこは治療に影響を及ぼす可能性があります

ここでは具体的に、どのようなリスクがあるのか5つに分けて見ていきましょう。

歯の動きが遅くなり治療期間が長引く

歯列矯正では、持続的に力をかけることで、歯を支える骨が少しずつ溶けたり新しく作られたりを繰り返しながら、歯が動いていきます。

このプロセスを「骨のリモデリング」と呼びますが、ニコチンによる血管収縮で血流が悪くなると、骨代謝に影響が出て、リモデリングのスピードが低下するおそれがあります。

その結果、治療期間が長引くことで通院回数が増え、矯正費用も追加でかかる場合があります。時間もお金も余計にかかってしまうのは、誰だって避けたいですよね。

歯茎の血行不良で歯周病リスクが高まる

たばこによる血行不良は、歯茎の抵抗力を低下させるおそれがあります。本来、健康な歯茎には細菌と戦う免疫細胞が働いていますが、血流が悪くなるとこの防御機能が弱まる可能性があるのです。

矯正装置を付けていると、どうしてもブラケットやワイヤーの隙間に汚れが溜まりやすく、歯磨きがしづらくなります。そこにたばこによる免疫機能の低下が重なると、歯周病菌が繁殖しやすい環境になる場合があります。

歯周病が進行すると、歯茎が腫れたり出血したりするだけでなく、歯を支える骨が溶けていく場合もあるでしょう。場合によっては、歯列矯正自体を中断せざるを得なくなることもあるため、注意が必要です。

矯正装置やマウスピースが変色する

たばこに含まれるタールは、歯や装置に付着し、黄ばみや茶色い着色汚れの原因となります。見た目の問題だけでなく、口腔環境の悪化にもつながるため要注意です。

喫煙による装置などへの影響は以下の通りです。

  • ブラケットやワイヤー周辺にヤニ汚れが蓄積する
  • 着色汚れが細菌の温床となり口臭の原因にもなる
  • マウスピース矯正の場合、黄ばんで透明感が失われる

また、ヤニ汚れは粘着性が高く、一度付着すると落ちにくい特徴があります。その汚れに細菌や食べかすが付着しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクも高まるでしょう。

せっかくきれいな歯並びを目指しているのに、装置が汚れて目立ったり、歯が黄ばんだりしては不潔な印象を与えてしまいますね。

口内炎や傷の治りが遅くなりやすい

矯正装置が頬の内側や舌に当たって、小さな傷や口内炎ができることはよく見られます。通常なら数日で治る傷も、たばこに含まれる有害物質が粘膜の修復を妨げるため、治りが遅くなる場合があります。

また、痛みが続くと、食事がつらくなったり、歯磨きが十分にできなくなったりなど、悪循環に陥るケースも考えられるでしょう。

痛みを我慢しながらの生活は、想像以上にストレスになります。治療をスムーズに進めるためにも、口の中の健康を保つことが大切です。

後戻りしやすく矯正効果が定着しにくい

矯正治療が終わった後には、保定期間が必要です。この期間中に歯を支える骨や歯茎が安定することで、並んだ歯が維持されやすくなります。

しかし、たばこによる血行不良が続くと、歯周組織の安定が妨げられ、骨や歯茎の健康が損なわれる場合があります。その結果、せっかく動かした歯が元の位置にじりじりと戻ろうとする「後戻り」が起きやすくなるのです。

費用と時間をかけて得た歯並びが長持ちしないのは、とても残念ですよね。当院では、矯正治療の成功には患者さん自身の生活習慣の見直しも欠かせないとお伝えしています。

以上、歯列矯正中にたばこを吸うことで起こる5つのリスクを解説しました。

どのリスクも治療の成功を妨げるものばかりです。あなた自身の健康と、理想の歯並びを両立させるためにも、これらの情報を判断材料にしていただければと思います。

たばこに限らず、歯列矯正を始める前に、どんな点に注意すれば失敗を避けられるのかを知ることは非常に重要です。失敗しやすい人に共通する特徴、治療の成功に向けたポイントなどについて詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

加熱式・電子たばこなら歯列矯正中でも大丈夫?

歯列矯正中の加熱式・電子たばこ

結論からいうと、加熱式たばこや電子たばこも矯正治療に影響を及ぼす可能性があります。紙巻きのたばこほどではないものの、リスクは存在するのです。

「害が少ない」という言葉に安心せず、歯列矯正をスムーズに進めたい場合は控えることをおすすめします。

加熱式たばこもニコチンを含み矯正治療に影響する

アイコスやグロー、プルームといった加熱式たばこは、タールの量が減るため「健康的な選択肢」と思われがちです。しかし、ニコチンは含まれており、このニコチンこそが歯列矯正の大敵なのです。

前半のおさらいですが、ニコチンは血管を収縮させて血流を悪化させるため、歯を支える骨への酸素や栄養の供給が滞る可能性があります。その結果、骨のリモデリングが遅れて歯の動きが鈍くなり、治療期間が延びる場合があるのです。

タールが少ないため装置の着色は目立ちにくくなりますが、体の中で起きている血行不良や免疫機能の低下への影響は同様に懸念されます。見た目の変化が少ないぶん、かえって油断してしまう方も多いでしょう。

電子たばこは化学物質や香料が口腔環境を悪化させる

日本で販売されている電子たばこ(VAPE)の多くはニコチンを含まないため、一見すると安全そうに思えます。ただし、海外製品の中にはニコチン入りもあるため、購入時には注意が必要です。

しかし、ニコチンを含まない製品であっても、リキッドに含まれるプロピレングリコールやグリセリン、香料といった成分を加熱すると、化学物質が生成される可能性は無視できません。

特に、フレーバー付きのリキッドには多くの香料が含まれています。甘い香りやフルーツ系の香りが口の中に広がると爽やかに感じるかもしれませんが、長期的な使用により、これらの成分が口腔環境に影響を与える可能性があることも理解しておきましょう。

「害が少ない」という認識は矯正治療では通用しない

加熱式たばこや電子たばこのパッケージや広告では、「煙が少ない」「臭いが軽減」といった点が強調されています。確かに、通常の紙巻きたばこと比べれば周囲への迷惑は減るでしょう。

しかし、歯列矯正においては「害が少ない=安全」とは言い切れません。やはり、矯正治療をスムーズに進めるには、適切な骨の代謝と健康な口腔環境が重要だからです。

わずかな血行不良でも、歯の動きに影響を与える可能性があります。粘膜への刺激も、治癒を遅らせる要因となりえるでしょう。

矯正治療は1年半~3年にわたる長い期間を要するため、毎日の積み重ねが結果に大きな影響を与えます。「このくらいなら大丈夫だろう」という気持ちが、治療期間の延長や後戻りのリスクを高めるのです。

以上、加熱式たばこや電子たばこが歯列矯正に与える影響について解説しました。

どちらも「紙巻きたばこよりはマシ」という程度です。美しい歯並びを目指すためには、できるだけ控えることが大切です。

歯列矯正をきっかけにたばこ習慣を見直して

歯列矯正にたばこ習慣見直し

私も25年以上の治療経験の中で、「禁煙したくてもできない…」と悩む患者さんを数多く見てきました。ただし、はっきりとお伝えしたいのは、歯列矯正を成功させるには「禁煙」が望ましいということです。

ここで注意点ですが、たばこの代替手段に選択されるニコチンパッチニコチンガムは、口の中に直接煙が入らない点で喫煙と比べて利点はあります。しかし、ニコチン自体は含まれているため、血管収縮による血行不良のリスクは残ることを理解しておいてください。

特にニコチンガムについては、歯列矯正中の使用に注意が必要です。ガムが矯正装置に付着すると、装置の脱落や損傷を起こす場合があります。

たしかに、長年の喫煙習慣を急に断ち切るのは簡単ではありません。そのため、いきなり完全禁煙を目指すのではなく、まずは1日の本数を減らす「減煙」から始めるのも現実的な方法です。

1人で取り組むのが難しい場合は、「禁煙外来」の利用も検討してみてください。医師があなたの状態に合わせたプログラムを提案してくれますし、保険適用に該当する場合は、経済的な負担も抑えられるでしょう。

「きれいな歯並びを手に入れたい!」という目標が、禁煙を始めるモチベーションになる方も実際に多いです。理想のゴールに向かって、今までできなかった禁煙に挑戦するチャンスだと捉えてみてはいかがでしょうか。

まとめ:美しい歯並びのために喫煙習慣と向き合う

美しい歯並びのために

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。「歯列矯正を始めたい…でもたばこをやめられる自信がない」そんな不安を抱えながら、読んでくださった方も多いと思います。

お伝えしてきたように、喫煙は矯正治療の成功を妨げる大きな要因です。しかし、私が最もお伝えしたかったのは「禁煙できないなら矯正は諦めるべき」ということではありません。

正しい情報を知った上で、あなた自身が納得して選択することが大切だということです。

禁煙への一歩を踏み出すきっかけにもなる

先にも触れましたが、歯列矯正をきっかけに禁煙に成功する方は少なくありません。なぜでしょうか?

それは、美しい歯並びや口元という具体的な目標と期限があることで、今まで漠然としていた「いつかやめたい」という気持ちが、「今やめる理由」に変わるからです。

中には、治療費を無駄にしたくない気持ちが禁煙の後押しになる方も多いでしょう。

喫煙習慣の見直し×ストレスの少ない裏側矯正

歯列矯正の「正解」はひとつではありません。生活スタイルも、優先順位も、一人ひとり違うからです。

当院セレーノ矯正歯科では、患者さんの生活習慣やご希望をヒアリングした上で、その方に合わせた治療計画をしっかり提案します。喫煙習慣がある方には、そのリスクを正直にお伝えしながらも、どうすれば最善の結果を目指せるか丁寧に説明していきます

当院が専門に行う「裏側矯正」なら、装置を歯の裏につけることで外からほとんど見えないため、治療中の見た目への負担を大きく軽減できます。仕事やプライベートで人と会う機会が多い方や、矯正中であることを知られたくない方にとって、精神的な負担が少ない選択肢です。

喫煙習慣の見直しと並行して、ストレスの少ない矯正方法を選ぶことも、安心して治療を続けていく上で大切なポイントになるでしょう。

最後になりますが、この記事を通じてあなたの不安が少しでも軽くなれば嬉しいです。歯列矯正とたばこの関係について正しく理解し、自分にできることを見つけられたなら、それが大きな第一歩です。

目標とする美しい歯並びに向かって、あなたのペースで進んでいってください。その過程で、喫煙習慣についても前向きな変化が訪れることを、私は願っています。

執筆・編集:竹田 彰

大宮の裏側矯正専門セレーノ矯正歯科の院長、竹田です。25年以上にわたって裏側矯正を専門に治療してきました。歯並びを整えることはもちろんですが、それ以上に、顔全体のバランスを美しく保ちながら、自然な笑顔を引き出すことを信念にしています。

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大宮の裏側矯正専門セレーノ矯正歯科は、口ごぼ、出っ歯、すきっ歯など歯並びでお悩みの方のための目立たない歯列矯正を行っています。歯並びや噛み合わせだけではなく、健康的で美しい笑顔を目指しています。すべての調整はキャリア25年以上の院長が担当しますので、ご安心ください。歯を見せて思い切り笑顔になれる人生を選択しませんか?