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歯列矯正で横顔は変わる?Eラインが整う理由と実際の症例を紹介

歯列矯正をすると横顔が変わる」そんな話を聞いたことはありませんか?

SNSや美容系のサイトを見ていると「矯正をしたら横顔が劇的に変わった!」「Eラインが整って美人度がアップした!」という声をよく見かけます。一方で「思ったより変わらなかった…」「矯正したのにEラインが微妙…」という意見もあり、本当に変わるのかどうか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

特に「出っ歯が気になる」「口元がもっこりしている」「横顔に自信がない」 という悩みを持つ方にとって、矯正による変化はとても気になるポイントですよね。

結論から言うと、歯列矯正によって横顔が変わることはあります。しかし、すべての人が同じように変わるわけではなく、変化の大きさには個人差があるのが事実。

そこで本記事では、

歯列矯正で横顔が変わる仕組みとは?
どんな人が変わりやすい?どんな人は変化が少ない?
矯正だけでは足りない?横顔を美しくするためのポイント

これらについて、歯列矯正歴25年の矯正歯科医が、詳しく解説していきます。「矯正で横顔が変わるって本当?」「私もEラインを手に入れられる?」と気になっている方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

歯列矯正で横顔が変わる理由

「横顔美人」という言葉を聞いたことはありませんか?

横顔の美しさには、Eライン(エステティックライン)という基準があるんです。Eラインとは、鼻の先端と顎の先端を結んだラインのこと。このライン上に唇が収まっている、またはやや内側にある状態が「理想的な横顔」とされています。

Eラインとは、鼻の先端と顎の先端を結んだラインのこと

たとえば、ハリウッド女優やモデル、韓国の人気アイドルなど、横顔が美しいと言われる人の多くは、このEラインが整っています。具体的に言うと、以下のような特徴があります。

鼻先から顎先を結ぶライン上に、唇が自然に収まっている
口元が突出していないため、スッキリとした印象を与える
顎のラインがシャープで、横顔のバランスが整っている

一方で、Eラインが崩れていると、以下のような印象になりがちです。

口元が前に出ていて、横顔に立体感がない(口ゴボ・出っ歯)
顎が後退しており、横顔のバランスが悪い(顎なしに見える)
フェイスラインがぼやけて見える

「自分の横顔に自信がない…」「写真を撮ると、口元が目立って見える…」と感じる人は、Eラインのバランスが関係しているかもしれません。

では、歯列矯正をすることで、このEラインは改善されるのでしょうか?

歯列矯正が横顔に与える3つの影響

歯列矯正によって横顔が変わるのは、以下の3つの影響が関係しています。

口元の突出感が減る(出っ歯・口ゴボの改善)

「矯正をして口元がスッキリした!」と感じる人が多いのは、歯の位置が変わることで出っ歯や口ゴボが改善されるからです。

出っ歯(上顎前突)の場合
→ 上の前歯が前に出ていると、唇が押し出されてしまい、口元が前に突出した印象になります。 矯正によって前歯を後方に移動させると、唇のラインが後退し、Eラインが整いやすくなる。

口ゴボ(上下の歯が前に出ている状態)の場合
→ 歯並びが前方に押し出されていると、口元全体がもっこりと膨らんで見えることがあります。矯正で前歯を引っ込めると、口元のボリュームが減り、スッキリした横顔に。

こうした変化によって、Eラインに近づく人が多いのですね。

顎の位置が変わることで、バランスが整う(オートローテーションの影響)

矯正治療では、歯並びを整えるだけでなく、顎の位置にも影響を与えることがあります。特に「オートローテーション」と呼ばれる現象が起こると、顎が前方に回転し、顔全体のバランスが整うことがあります。

下顎の後退がある人
→ 噛み合わせがズレていると、下顎が本来の位置より後ろに下がり、横顔が平坦に見えることがあります。矯正によって噛み合わせが改善されると、下顎が自然に前に出やすくなり、フェイスラインが引き締まることも。

顔の長さが気になる人
→ 奥歯の噛み合わせが深く、下顎が下がり気味の人は、顔が長く見えることがあります。矯正で噛み合わせを調整すると、顎の位置が上方・前方に回転し、顔の縦の長さが短く見えるケースも。

ただし、すべての人にオートローテーションが起こるわけではありません。骨格や筋肉のバランス、矯正方法やドクターの技術によっても影響が異なるため、実績のある矯正歯科医のクリニックを選択しましょう。

口周りの筋肉の使い方が変わる(フェイスラインや表情の変化)

矯正治療では、歯並びだけでなく、口周りの筋肉のバランスが変わることも大きなポイントです。

舌の正しい位置を習得すると、口元がスッキリする
→ 矯正中に舌のトレーニングを行うことで、正しい舌の位置を習得すると、口元の筋肉が引き締まり、横顔のラインが美しくなりやすくなります。

無意識の口呼吸が改善されると、Eラインが整いやすくなる
→ 口呼吸のクセがあると、唇の周りの筋肉が緩み、口元が前に出やすくなることがあります。矯正と並行して鼻呼吸を意識することで、自然な口元のラインを作ることができます。

表情筋が鍛えられ、横顔の印象が変わる
→ 矯正中は、口周りの筋肉を意識する機会が増えます。その結果、フェイスラインが引き締まり、スッキリとした横顔に見えることも。

つまり、矯正だけでなく、正しい筋肉の使い方をトレーニングすることで、より理想的な横顔に近づくことができるのですね。

【症例写真】矯正前後の横顔ビフォーアフター

矯正前後の横顔ビフォーアフター

「本当に歯列矯正で横顔は変わるの?」

そう疑問に思っている方のために、当院の実際の症例写真を紹介しながら解説していきます。

歯並びや噛み合わせの改善によって、横顔がどのように変化するのか、3つのケースを紹介しますので参考にしてください。それぞれの症例を通じて「Eラインが整う仕組み」や「矯正による顔の変化のポイント」を詳しく見ていきましょう。

出っ歯を治したケース(口元がスッキリ)

出っ歯の矯正ビフォアアフター

矯正前の横顔

  • 上の前歯が前方に突き出している
  • 唇が前に押し出され、Eラインの外側に出ている
  • 口を閉じると、顎に梅干しのようなシワができる(口唇閉鎖不全)

矯正後の横顔

  • 前歯が後退し、口元が自然に後ろに下がった
  • Eラインに沿ったスッキリした横顔に変化
  • 口が閉じやすくなり、余計な力が入らなくなった

出っ歯(上顎前突)の場合、前歯を後方に移動させることで口元が自然に引っ込み、Eラインが整いやすくなります。また、歯の位置が適切になることで、口を閉じるときの余計な力みがなくなり、顎のシワが改善されることも多いです。

口ゴボを改善したケース(Eラインが整う)

口ごぼの矯正ビフォーアフター

矯正前の横顔

  • 上下の前歯がともに前方に出ている(口ゴボ)
  • 横から見ると、唇の部分だけが突出して見える
  • 口を閉じたときに、口元が膨らんだような印象

矯正後の横顔

  • 歯を適切な位置に移動させ、口元の突出感が減少
  • Eラインが自然に整い、横顔のシルエットがスッキリ
  • 唇の厚みは変わらなくても、バランスが良くなり小顔に見えることも

口ゴボ(上下の歯が前に出ている状態)の場合、矯正で歯を後ろに下げることで、口元のボリュームが減り、Eラインが整いやすくなります。特に、歯が前に出ていることによって口が常に開き気味の人は、矯正後に唇の閉じやすさが改善されることが多いです。

受け口を矯正したケース(横顔のバランスが整う)

受け口の矯正ビフォーアフター

矯正前の横顔

  • 下顎が前に出ており、横顔のバランスが崩れている
  • 口を閉じると、下唇が前に出て見える
  • 横から見ると、顎が強調される印象

矯正後の横顔

  • 下顎の位置が適切に調整され、バランスの取れた横顔に
  • 口を閉じたときの違和感がなくなり、自然な表情に
  • Eラインに近い横顔になり、全体的にスッキリとした印象

受け口(下顎前突)の場合、矯正によって上下の歯のバランスを整えることで、下顎が目立ちにくくなり、横顔が自然な印象に変わります。ただし、骨格的に下顎が大きく前に出ているケースでは、矯正だけでは改善が難しく、外科矯正(手術)を併用することもあるため、事前にしっかりとカウンセリングを受けて、ドクターの説明を聞いておいてください。

【要注意】矯正だけでは横顔が変わらない場合もある?

矯正だけでは横顔が変わらない場合もある?

歯列矯正をすれば、必ず理想の横顔が手に入る—— そう思っていませんか?

実は、矯正だけで完璧な横顔になるわけではありません。もちろん、歯の位置や噛み合わせが整うことで、横顔のバランスが改善されることはあります。しかし、それだけでは足りないケースも多いのです。

なぜなら、横顔の美しさには「筋肉の使い方」が大きく影響することと、患者さん自身の生活習慣やトレーニングにも左右されるからです。

フェイスラインの変化には筋肉の使い方も影響する

「矯正をしたのに、思ったほど横顔が変わらなかった…」

こうした声を聞くことがありますが、その原因の多くは 舌や口周りの筋肉の使い方が間違っていること にあります。

舌の位置が悪い
→ 下顎が後退し、フェイスラインがぼやける
口周りの筋肉が弱い
→ 口元が引き締まらず、Eラインが整わない
口呼吸のクセがある
→ 口が開きやすく、横顔のバランスが崩れる

これらの問題があると、矯正で歯並びを整えても理想的な横顔にはならない可能性があります。

舌のトレーニング(MFT:口腔筋機能療法)の重要性

矯正治療と並行して行うことで、より美しく整った横顔を手に入れやすくなる方法があります。
それが、MFT(口腔筋機能療法)です。MFTは、舌・口の周りの筋肉の正しい使い方を学び、口元のバランスを整えるトレーニングのこと。

正しい舌の位置を習得する
口を閉じたときの筋肉の使い方を改善する
噛み方・飲み込み方を正しくする

これらを身につけることで、矯正後の横顔がよりキレイに仕上がるだけでなく、後戻りを防ぐ効果も期待できるのです。

口周りの筋肉を正しく使うことで、よりキレイな横顔に!

美しい横顔を作るために大切なのは、矯正だけではなく 筋肉の使い方 も意識すること。

舌の正しい位置を意識する
→ 舌は「上顎」にぴったりつけるのが理想的
口周りの筋肉を鍛える
→ 唇をしっかり閉じるトレーニングを行う
正しい姿勢を意識する
→ 首が前に出ると、顎のラインが崩れやすい

こうしたトレーニングを日常的に取り入れることで、フェイスラインがより引き締まり、横顔の印象がさらに美しくなります。

歯列矯正を検討する前に知っておくべきポイント

「横顔をキレイにしたいから矯正を考えているけど、どの方法がいいの?」
「期間や費用、後戻りのリスクも気になる…」

歯列矯正は長期間にわたる治療だからこそ、始める前にしっかり情報を集めておくことが大切です。ここでは、矯正治療を検討する際に知っておくべきポイントをお伝えしておきますね。

どんな矯正方法がある?(表側・裏側・マウスピース矯正の比較)

矯正治療にはいくつかの方法があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。横顔の変化を重視する場合、矯正方法によって仕上がりの違いが出ることもあるので、自分に合ったものを選びましょう!

矯正方法特徴メリットデメリット
表側矯正(ワイヤー矯正)歯の表側にワイヤーを装着する最も一般的な矯正幅広い症例に対応、費用が比較的抑えられるワイヤーが目立ちやすい
裏側矯正(舌側矯正)歯の裏側に装置をつける矯正外から見えない、精密な調整が可能ドクターの技術が必要、費用がやや高め
マウスピース矯正(インビザラインなど)透明なマウスピースを装着する矯正目立たない、取り外し可能適応できる症例が限られる、自己管理が必要

横顔の変化を重視するなら?

裏側矯正は、歯を動かす際に「オートローテーション」の影響を受けやすく、横顔がキレイに仕上がりやすい傾向があります。一方、マウスピース矯正など、抜歯を伴わないケースではEラインの変化が少ないため、仕上がりにこだわるなら慎重に選びましょう。

矯正期間の目安

矯正治療は数ヶ月で終わるものではなく、一般的に1年半~3年ほどかかります。もちろん、歯並びの状態や矯正方法によっても異なります。

✔ 軽度の歯並び改善(マウスピース矯正など):1~2年
✔ 標準的なワイヤー矯正(表側・裏側矯正):1.5~3年
✔ 協力不足や難症例の矯正:3~5年かかることも

「できるだけ早く横顔をキレイにしたい!」という方は、早めに矯正歯科で相談し、治療計画を立てることが重要です。

費用の相場

矯正治療の費用は、方法やクリニックによって異なりますが、目安として以下のような金額になります。

矯正方法費用の目安
表側矯正(ワイヤー矯正)約80~150万円
裏側矯正(舌側矯正)約100~150万円
マウスピース矯正(インビザラインなど)約80~120万円

費用を抑えたいなら?

費用をできるだけ抑えるなら、部分矯正(前歯だけなど)などの方法もありますが、中途半端な矯正治療は、患者さん自身の満足につながらず、悩みが解消されるには至りません。長期的には人生にも健康にも良いことしかもたらしませんので、自身の症例に最適な選択をしてください。

矯正を始めるタイミング(何歳からでもできる?)

「大人になってからでも矯正はできるの?」という疑問を持つ方も多いですが、矯正治療は何歳からでも可能です!

子どもの矯正(10代前半まで)
→ 骨の成長を利用して顎の発育をコントロールしながら矯正できるため、抜歯を回避できることも。

成人矯正(20代~30代)
→ 顎の成長が終わっているため、歯を動かして理想の位置に調整することが中心になる。Eラインを整えたい方にもおすすめ!

40代以降の矯正
→ 可能ではあるものの、歯周病リスクが高くなるため、口腔内の健康状態をしっかりチェックする必要あり。

まとめ:歯列矯正で美しい横顔を手に入れるために

歯列矯正で美しい横顔を手に入れるために

この記事では、矯正が横顔に与える影響を詳しく解説してきました。

歯列矯正は、口元の突出感を改善し、顎の位置を整え、Eラインを美しく見せる効果が期待できます。ただし、矯正だけで理想の横顔になるわけではありません。

美しい横顔を手に入れるポイント

  • 矯正+筋肉の使い方を改善することが大切
  • 舌の正しい位置や口周りの筋肉のトレーニングを意識
  • 歯列矯正では裏側矯正がEラインを整えやすい矯正法

矯正は長期の治療ですが、その先にはスッキリと整った横顔と自信あふれる笑顔が待っています。

「横顔をもっと美しくしたい!」と思っているなら、まずは、矯正歯科クリニックのカウンセリングを受けてみるのがおすすめ です。一歩踏み出すことで、あなたの理想の横顔に近づけるはず。

ぜひこの記事を参考に、歯列矯正について検討してみてください。

執筆・編集:竹田 彰

大宮の裏側矯正専門セレーノ矯正歯科の院長、竹田です。25年以上にわたって裏側矯正を専門に治療してきました。歯並びを整えることはもちろんですが、それ以上に、顔全体のバランスを美しく保ちながら、自然な笑顔を引き出すことを信念にしています。

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大宮の裏側矯正専門セレーノ矯正歯科は、口ごぼ、出っ歯、すきっ歯など歯並びでお悩みの方のための目立たない歯列矯正を行っています。歯並びや噛み合わせだけではなく、健康的で美しい笑顔を目指しています。すべての調整はキャリア25年以上の院長が担当しますので、ご安心ください。歯を見せて思い切り笑顔になれる人生を選択しませんか?